陰圧室の必要性
クラスターを防ぐ為には、「初動」が重要です。
陰圧室は、主に、麻疹(はしか)・水痘(水ぼうそう)・結核など、空気感染する病気の感染を防ぐために導入されます。
今回のCOVID-19も、飛沫感染、接触感染、エアロゾル感染、空気感染と、感染力の強さが報道されていますが、いち早く感染源(感染者や感染の疑いの有る患者)の隔離を行うことが必要となります。
医療施設
院内で発症が確認されても速やかに陰圧室へ移すことで、周りの患者さんへの感染リスクを抑える事ができます。
陰圧室の設置は、一般の患者さんの安心にも繋がります。
感染疑いの有る患者さんが来院した場合、待合・待機・診察・PCR検査などを陰圧ルームの中で行うことで、一般の患者さんとの空間を分ける事ができます。
また入院中の患者さんが発症した場合、免疫状態の悪い患者さんに感染すると重症化しやすいため、発症者に退院をお願いする事や、病棟内の他の患者さんへの感染の可能性もある為、当該病棟を一定期間制限する必要が出てきます。
陰圧室を整備する事で、感染の判断がつくまでの間の、一次的に安全な待機室(隔離室)としてご利用頂く事も可能ですし、感染が確認された場合でも、陰圧室が有れば入院が可能になりますので、入院中に発症した患者さんに退院をお願いする必要もなくなります。
高齢者施設
感染の疑われる症状が出た場合、速やかに陰圧室に移ってもらうことで他の入所者への感染を防ぐ事ができます。
「感染疑いの有る入所者が出たら専門機関に連絡するから大丈夫。陰圧室なんて必要ありません。」時々お伺いするご意見です。
では、
「カラダがだるい時」
「微熱が出た時」
「発熱が続いている時」
「咳が出た時」
「臭いがしなくなった時」
「味が感じなくなった時」
入所者にこのような症状が出た時、どの時点で、専門機関(保健所や専門病院など)に連絡をとりますか?
これらは非常に難しい判断となります。
仮に専門機関に該当者を診てもらったとして、周りにいた濃厚接触者はどうされますか?
手遅れになる前に、先ずは陰圧室に隔離して他の入所者と空間を分ける事が重要です。
高齢者施設の場合、補助金を活用する事で最大定員人数分の陰圧装置を設置する事ができます。